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SIMフリースマートフォンについてのいろいろなコト

小型SIMフリーフォンのすすめ3

Polaroid piguとASUS MeMO Pad7を併用してみる

iPhoneとiPadの2台持ちは、製品としての完成度が高いので、とても快適に運用できます。iPhoneを親機として一旦Bluetoothペアリングしておくと、あとはiPadからの操作だけでiPhoneを通じてインターネットへのアクセスの開始と停止が操作できます。唯一不便なのは、iPhoneがPANU非対応で子機になれないことです。SIM契約の切れたiPhoneや、海外渡航時に他のスマホ経由で、他の親機経由でアクセスする場合、Wi-Fiテザリングを使わざるを得ません。Wi-Fiテザリングは開始と停止に一手間かかり、停止しないと電力消費が大きいので、バッテリー不足になりがちです。iPhoneのSIMフリー版を持っているユーザーは少なく、さらに海外でプリペイドのnanoSIMは入手しずらいので、この状況はよく起きます。今回のPolaroid piguとASUS MeMO Pad7の2台持ちの場合、両方共Bluetoothテザリングの親機にも子機にもなれるので、状況に応じて臨機応変に対応が可能です。

国内での通常利用時

piguにキャリアの音声SIM(マイクロSIM)を入れ、楽天でんわと併用で、通話コストを最小化し、常時手元に置いて通話とSMSを利用します。MeMO Pad7にはMVNOの格安SIM(マイクロSIM)を入れておき、どこでもインターネットアクセスできるようにしますが、Wi-Fi環境ではできるだけWi-Fiを利用し、格安SIMのパケット利用量を節約しましょう。piguとMeMO Pad7はBluetoothテザリングでペアリングし、piguのインターネットアクセスも確保しておきます。

MeMO Pad7側の設定

BluetoothをONにする

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piguとペアリング設定する

piguはPRO3523と表示されます。

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設定>その他>テザリングを選択

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Bluetoothテザリング

このタブレットのインターネット接続を共有にチェックを入れる

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pigu側の設定
MeMO Pad7とペアリング設定する

MeMO Pad7はK00Rと表示される

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K00Rを設定

インターネットアクセスに使用するにチェックを入れる

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以上により、ペアリングとBluetoothテザリングの設定が完了で、pigu側からMeMO Pad7を介したインターネットアクセスができます。LineはAndroidデバイスでは、どちらか1台にしか登録できないので、利用形態に応じてどちらに入れるか選択してください。

海外でのプリペイドSIM利用時

海外に渡航した場合、空港やコンビニなどで、プリペイドSIMを入手します。これは空いてるpigu側のSIM2(標準サイズ)に挿入します。これによりpigu側のインターネットアクセスが確保されるので、今度は逆にpiguを親機、MeMO Pad7を子機にしてBluetoothテザリングを設定します。こうして2台持ちの両機共にインターネットへアクセスできます。国内への通話用にはIP電話アプリを入れておき、さらに国内の音声SIMからその050番号への転送を渡航中にはかけておくと、経済的に日本との発着信ができます。

まとめ

2台持ちのメリットを最大限に生かし、海外でもスムーズな運用が維持できるので、お薦めです。piguの携帯性を生かし手元で常時使用するのは、中途半端なウェアラブル端末を使うよりよほど便利で経済的ですし、piguの弱点である画面とカメラ画質は、MeMO Pad7を必要に応じて取り出して補完します。iPhone+iPadの組み合わせに勝るコンビネーションですが、iPadはLineに専用クライアントがあり、同一アカウントで、iPhoneとiPadが同時に使える点に勝ります。Android Pad用のLineアプリが待たれます。


もっと単純に音声付き格安SIMをpiguに入れて、MeMO Pad7は格安データSIM又はWi-Fi運用とすることも良いでしょう。MVNOの格安SIMや、端末の進化が可能性を広げており、利用形態にあった便利な利用法を考えるのが楽しい状況です。

 

Android wearが格安スマホにポーティングされ、Android上で動くとさらに面白くなるのですが、現時点ではまだそのようなプロジェクトは立ち上がっていません。Android wearは、このまま中途半端なウェアラブル端末用に止まっていると消滅しそうです。

 

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小型SIMフリーフォンのすすめ2 - スマコト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Polaroid pigu 初日の感想

Polaroid piguの初日の感想をお伝えします。ベンチマーク結果などはすべて事前に公式から公開されているので、ここでは実際に使用した感じを中心にお伝えしていきます。明日以降にテスト結果を加筆しますので、よろしければまたお越しください。

履歴

2.11 11:02/11:40/20:28加筆しました 

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SOC

MedeaTek社(以下MTK社)のMT6572M(ARM7デュアルコア 1GHz)ですが、操作感は悪くありません。画面の解像度が高くないことからか、描画にもたつきがなく好感触です。決してすごくサクサク動作ということではなく、普通に使えるレベルであるという意味です。

メモリ

512MB/4GBという最低限のメモリ構成ですが、CleanMasterを入れておくとアプリの終了の度にメモリの解放を行ってくれるので、ストレスなく利用できます。4GBのFROMにはユーザー領域は内部ストレージに2.52GBアサインされており、Android4.4であり、さらにSDカードにアプリを移せる仕様なのであまり心配ありません。

GPS

A-GPSがよく機能しており、TTFS(GPS受信機の電源を入れてから位置情報が出力されるまでの時間)が早く、画面が小さいながらもカーナビとしての実用性も十分あることを車で一回りして確認しました。TTFSは環境(位置、時間、天候など)の影響で大きく変動するため常に何秒で取得という数値では示しにくいのですが、A-GPSにより衛星情報を取得し、3D Fixになるまでの時間が平均して早く良好です。これはGPSの感度や精度が良いという評価ではなく、安価なGPS部品をよく使い込んでいるという意味であり、感度や精度は高級機には劣りますし、電子コンパスも非搭載です。

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GPSトラッキング

RunKeeperを使って、piguとiPhone6がGPSで補足する徒歩の軌跡を比較しました。同じアプリを使い、2台同時に行った結果です。このテストではiPhone6とほぼ同じ結果を示しました。

Polaroid pigu(Android版RunKeeper)

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iPhone6(iOS版RunKeeper)

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LCD

HVGAでTN方式のLCDパネルなので、IPS式を採用する同じ小型のFLEAZ F4sなどと比べると見劣りしますが、バックグランド画面を白にするなど見やすくする工夫はみられます。縦に持って、少し斜め下からの角度がベストアングルで、これがずれるに従いTN方式の特性が露わになってくるのはやむを得ないところです。

タッチパネル

静電式2点式(ジャスチャー優先)で、平行した2点の同時タッチが正しく認識されない制約があります。マップなどをピンチイン・アウト操作するときに、指を水平に動かさないことに注意すれば、通常使用にはさほど問題ありません。必ず2本の指は斜め方向か、垂直に移動させれば問題ありません。2本の指(人差指と中指)を水平に同じ位置にタップさせ、そのまま水平方向にピンチアウトで引き延ばすことができません。これはFLEAZ F4sと同じ方式の2点タッチの制限事項で、priori2が抱えている中央部の非連続性という個体不良とは異なります。(詳細は下記をご参照ください)

FLEAZ F4s タッチパネル特性を理解する - スマコト

SIMスロット

W-CDMAに対応するSIMスロットを二基装備しており、標準サイズとマイクロサイズスロットがあり、どちらにも搭載でき動作確認できました。コネクタ部の端子が露出しており、破損しやすそうですが、逆に見えているので挿入しやすいかもしれません。どちらにしてもSIMは細心の注意で挿入したほうがいいです。

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テザリング

Wi-Fiテザリング、Bluetoothテザリング、USBテザリングの3種類のテザリング方式の動作を確認しました。

バッテリー容量とセルスタンバイ問題

データSIMの場合にはいわゆるセルスタンバイ消費電力がありますが、バッテリーはよく持つ印象です。GPSなどの使用中は、さすがにバッテリー容量が大きくないため消費の進みは早いのですが、待機消費電力は、よく抑えられているようです。

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Bluetooth

Bluetooth4.0とBLEに対応しており、最近のBLE対応デバイスやBluetoothスピーカーなども問題なく使えました。

外形寸法と重量

116x60x9.9mmと本体は非常にコンパクトで持ち歩きに便利です。重量はバッテリー込みの実測値では102gであり、カタログ値よりも5gほど重かったですが、それでも体感は十分に軽いです。

近接センサーと照度センサー

FLEAZ F4sと同様に、近接センサーはタッチパネルを使ったエミュレーションで実現していいますが、タッチパネルとは思えないほど普通に動作します。照度センサーは非搭載なので、輝度設定は手動です。室内では暗めにしておくとバッテリーの持ちが大幅に伸びますが、日光の下では明るめにしないと視認できません。

保護フィルム

確かに最初から保護フィルムが貼られていました。簡素なものなので、しばらくしたら張り替えるかフィルムなしで使おうと思います。

SIM切替アイコンとデータ接続

メニューの中にSIM選択アイコンが用意されており、これでワンタッチでSIMの選択ができます。マイクロSIMのほうがSIM1、標準SIMがSIM2です。下記の3つのアイコン状態がデータ接続に重要です。APN設定が正しくなされた後にインターネットに接続できない場合は、ここを確認するといいでしょう。機内モードがOFF、データ接続はON、SIM選択は使いたいほうのSIMが青になっていることを確認します。

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まとめ

短時間のレビューでは明らかな問題は見つらかず、一定の安心感があります。気になる点はTN LCDの視野角ですが、これにより消費電力が抑えられ、この低価格が実現できていると思えば納得性があります。小型軽量で待機時間も長そうなので、 Zenfone5をメインにし、サブ機としての便利な活用法を思案中です。ちなみにgoo SIMSELLERに注文したほうは、まだ時間がかかりそうです。

 

 

 

Polaroid pigu 到着しました

Polaroid公式Yahoo!ショップに注文した特典セットのほうが先に到着しました。

懐かしのIDEOSとの2ショット

piguのほうが外形は大きいですが、厚さが薄いので、携帯性は互角です。どちらもジーンズの前ポケットに入れても違和感のない程度の大きさです。

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特典のバッテリーカバーとTPUケース装着

特典セットなのでカバーとケース、予備バッテリーが同梱されています。全体の雰囲気に安物感はなく、TPUケースの装着もピッタリで、好印象です。写真のカバーはグリーンです。ストラップの取り付けもしっかりできます。最初は若干硬いバッテリーカバーの外し方ですが、器具は使わず取り外し用の穴に両手の爪を入れて、徐々に横に隙間を広げていく感じです。FXC-35ほど異常に硬くはないので、ドライバーなどでケースに傷をつけないようにしましょう。

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初期導入アプリ

Polaroid piguには購入時には最少限度のアプリしかインストールされていないため、最初に必要なアプリを自分でインストールする必要があります。搭載メモリが多くないので、インストールするアプリは慎重に選択しましょう。piguは本体の内部ストレージは2.52GBあり、SDカードヘのアプリの移動もできますが、基本的にはアプリは内部ストレージ内だけで運用し、SDカードは写真や動画などのメディアデータの格納だけにしておくほうが安心です。(SDカードは取り外しや、データ破損の可能性があるため) しかし多くのアプリをインストールされたい場合は、SDカードは取り外さない前提としノーブランド品ではなく大容量(最大32GB)で信頼性の高いメーカー品を入れておくとよいでしょう。下記のCleanMasterをインストールしておくと、新しいアプリをインストールする度に、それがSDカードに移せる場合は、誘導してくれて便利です。

はじめに

まずWi-Fiと3G通信の設定を行って、インターネットへアクセスを確保してください。piguではPlayストアのアイコンが下記になっています。これをタップし、Googleアカウントの設定が終わるとアプリのダウンロードができます。最初にGoogle(検索)とGoogleランチャーのインストールをお勧めします。両方インストールして再起動すると、デフォルトのランチャー(Launcher 3)をGoogleランチャーに変更できます。Googleの音声検索も良好に機能します。

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Goole Nowランチャーのインストール後は、設定の中のホームで切替ができます。(再起動必要)

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Google Mobile Services(Googleアプリ類)

次はGoogleのモバイルアプリをインストールします。必ずしも下記を全部インストールする必要はありません。必要なものを取捨選択してください。

Google(検索)とChromeブラウザ

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Googleマップ

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Google+とハングアウト

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YouTube

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GoogleドライブとGMAIL

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Googleカレンダー

カレンダーアプリはプリインされていますが、機能の拡張されたGoogleカレンダーをお勧めします。これとGMAILは、Android5.0からのマテリアルデザインのメリットがいち早く体現されています。

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バッテリー駆動時間と操作性の向上ためのアプリ

のために下記のアプリのインストールをお勧めします。piguはメモリもバッテリー容量も決して大きくないので、丁寧に管理することで、良好な操作性が維持できます。

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LCD輝度設定(重要!)

F4sには自動輝度調整のためのLightセンサーがついていないため、画面右上のメニューを引き出して、輝度を全体ボリュームの25%程度まで低く設定しておくといいでしょう。これにより通常利用時の消費電力が半分未満に抑えられ、バッテリー駆動時間が長くなります。明るいところで画面が見ずらい場合は、同様にこのメニューから調整します。

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SIM切替アイコン

メニューの中にSIM選択アイコンがあり、ワンタッチで切替え可能です。

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まとめ

Polaroid piguは4,980円~8,890円(税込)という低価格の実現のため、割り切った仕様でありながら、非常にバランス良く、質感もよい製品です。これから実際に使用してみて、感想やレビュー結果を掲載していきます。

 

この記事は昨年FLEAZ F4s用に掲載した内容を、Polaroid pigu用に加筆修正したものです。

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Polaroid pigu 初日の感想 - スマコト


Polaroid pigu 購入検討時の注意点 - スマコト

 

 

Polaroid pigu 購入検討時の注意点

Polaroid piguのNTTコムストアでの予約が始まりましたが、量販店などで実機を確認できるのはまだ先になりそうです。その値段が衝撃的に安いので、多くの方がすでに予約や、予約の検討をされているようです。ご購入判断の一助になるように、一般公開されている情報と、昨年の11月に展示会で触った実機の感覚を思い出し、他社の4インチ以下のスマホと比較しながら、留意点をまとめてみました。今回、一部の不明点はPolaroidのコールセンターの方にヒアリングもさせていただきましたが、発売前のため、予想も含まれており、発売される実機とは多少差異がある可能性がありますので、ご了承ください。

 

2015.1.26追記

1/26に公式SNSを通じて展開された情報を反映しました。

 

Polaroid pigu (携帯性抜群)

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公開スペック

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SOC

MedeaTek社(以下MTK社)のMT6572M(ARM7デュアルコア 1GHz)です。これはgeaneeのFXC-35でも採用されているSOCです。決して高速なプロセッサではありませんが、安価な小型機としては十分でしょう。初代prioriはシングルコアでしたが、どちらかというとメモリ不足のほうが深刻で、CPUの性能は意外にそれほど問題ではありませんでした。

geanee FXC-35(SOCが同じ)

geanee FXC-35使用レポート - スマコト

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メモリ

512MB/4GBという最低限のメモリ構成で、FLEAZ F4sやFXC-35と同じです。Android4.4採用のためこのメモリ容量でも問題なく、CleanMasterなどのメモリ管理アプリを使い、こまめに不要なメモリを解放するれば、ストレスなく利用できるでしょう。4GBのFROMにはユーザー領域がどれくらい確保されているかが注意点です。過去にはnicoやStartQのように8GBありながらも、0.9GBしかアサインされていないものもありました。さらに初代prioriは全部で512MBしかなく、さらにAndroid4.1のため、常にストレージ不足に悩まされました。piguが内部ストレージに2.53GBアサインされており、SDカードにアプリを移せる仕様なので問題ありません。

freetel 初代priori(Android 4.1 512MB/512MB)

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GPS

SOCがMTKなのでGPSの測位速度はA-GPSにより問題なく、経路トラッキングした際の位置の誤差が多少気になるかもしれません。

LCD

HVGAでTN式のLCDパネルなので、ここには期待は禁物です。初代prioriやFXC-35と同等で、IPS式を採用するFLEAZ F4sやpriori2と比べると見劣りするでしょう。TN式の欠点は視野角に制約があり、縦に持った場合にやや下からの角度が最適に見えるのが一般的です。これに対してIPSは広い視野角を持ちます。さらに解像度も320x240と低いので細い線や小さい字がやや見ずらい可能性があります。これは本体が低価格であるがゆえなので、自分の利用シーンを考慮して判断してください。

FLEAZ F4s(LCDが綺麗)

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タッチパネル

スペックには静電式マルチタッチとありますが、FLEAZ F4sなどと同じ2点式(ジャスチャー優先)だそうです。この方式のタッチパネルには平行した2点の同時タッチが正しく認識されない制約があります。詳細は下記の関連記事をご参照ください。

ネットワーク

LTEには対応しておらず、W-CDMA(800/2100Mhz)のHSDPA+に対応しています。国内のドコモのMVNOでの利用の場合は、14.4Mbpsが上限になるでしょう。格安SIMでの運用シーンではLTE非対応や、3Gでのダウンリンクスピードが問題になることは少ないでしょう。ドコモSIMの場合は、FOMAプラスエリアに対応しているので、カバーエリアに心配がありません。 ソフトバンクのプラチナバンド(900Mhz)には非対応です。

SIMスロット

W-CDMAに対応するSIMスロットを二基装備しており、同時にW-CDMA(3G)のSIMを二枚挿入できますが、W-CDMAでのデュアルスタンバイではなく、Polasma/Lineageと同等なSIM切り替え方式です。こんなに小さいスマホながら、標準サイズとマイクロサイズスロットがあり、どちらに搭載できるので、お手持ちのSIMサイズの変更の必要はありません。

カメラ

200万/30万画素の単焦点カメラ(オートフォーカス無し)なので、大きな期待は禁物です。FXC-35やFLEAZ F4sと同程度の画質でしょう。通常のQRコードは読めますが、小さいサイズは無理でしょう。画質が求められる写真撮影には専用のデジカメや、同社の新製品Cubeなどを併用するほうがよいです。

テザリング

Wi-Fiテザリング、Bluetoothテザリング、USBテザリングの3種類のテザリング方式にすべて対応しています。

バッテリー容量

1,400mAhと多くはないので、モバイルルーターとしての利用にはモバイルバッテリーとの併用を考える必要があります。本体バッテリーでのテザリングで4~5時間ではないでしょうか。小型スマホとしての利用には十分で、通常の利用形態で1日は十分持つでしょう。他の機能を止めて音声専用にすれば1週間程度の待ち受けもできそうです。

セルスタンバイ問題

データSIMの場合にはいわゆるセルスタンバイ消費電力がありますが、実用的には問題がないレベルですとのことです。実機が入手でき次第確認します。

050Plus(IP電話)

Nコムの050Plusがプリインされ、Nコムの050Plus認定をパスしており、IP電話の音声品質が担保されています。 ちなみに050Plusはまだ待機電流が大きいので、piguでは発信専用で使うほうが良いでしょう。050Plusのプッシュ通知対応が予定されているようで、それに期待です。

Bluetooth

Bluetooth4.0とBLEに対応しており、最近のBLE対応デバイスも使えます。

USB

USBはターゲットのみで、ホスト機能には対応していません。

外形寸法と重量

116x60x9.9mmと本体は非常にコンパクトで持ち歩きに便利です。(展示会で実機を確認) 重量は、初代priori(113g)や、FXC-35(107g)に比べてグッと軽い97gです。

近接センサーと照度センサー

FLEAZ F4sと同様に、近接センサーはタッチパネルを使ったエミュレーションで実現、照度センサーは非搭載なので、輝度設定は手動になります。

保護フィルム

最初から保護フィルムが貼られており、すぐに使い始めることができ、好みに応じて市販品の保護フィルムにあとから張り替えればよいようです。

個装箱

このような個装箱に収められて出荷されます。

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まとめ

全体性能やその使用感はgeanee FXC-35に近く、さらに携帯性に勝るので、より便利に使えると予想します。肝心の製品の完成度は、前機種であるPolasma/Lineageが十分水準に達していたので、某スマホのような地雷になる可能性は低そうです。LCDとカメラの画質、タッチパネルには制約がありますが、それを差し引いても4,980円(税込)は十分魅力ある価格です。特に手元で使うサブ機、ガラケーの乗り換え、子供用のファーストスマホ、アクティビティモニターやスポーツのロギングなど、ここまで安くてコンパクトであるが故の利用シーンの広がりがありそうで、大ヒットの予感がします。このようなバラエティの利用シーンでは、LCDやカメラなどの制限は気にならないでしょう。

 

一方で、昨年のZTE Blade Vec 4Gとfreetel XMの関係のように、こうして加入義務のないSIMセットでの販売が大きく先行してしまうと、それ以外の販路は限定的になる懸念があります。何れにしてもローエンドスマホながら、今回のpiguのNTTコムストアでの登場はすでに大きな注目を集めており、1G/8Gモデルの展開なども含めて、今後の動向に目が離せません。

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piguと同等のタッチパネルを採用しているFLEAZ F4sの特性について


FLEAZ F4s タッチパネル特性を理解する - スマコト


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Polaroid pigu 衝撃の価格でNTTコムストアから登場

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昨年11月に、2015年1月発売と発表されてからしばらく動きのなかったPolaroid Piguですが、NTTコムストアから衝撃の4,980円(税込)で発表されました。この驚きの価格での販売はfreetel SIMPLEの今後にも影響ありそうです。Androidスマホは、通信(3G,Wi-Fi, Blutooth, GPS)を止めて、単に音声端末として使うと、待機電力はガラケーのそれと変わらなくなり、バッテリーは十分に長く持つからです。

 

今回の販売は、通常価格8.890円(税抜)と発表されていた価格を、NTTコムストアから4,980円(税込)で販売されるもので、ZTE Blade Vec 4G並みのインパクトがあります。これが前回同様に事実上はOCNモバイルONEの加入は必須ではなく、単体で購入できるのかなどを含めて、今後レポートします。


NTTコムストア

2015年1月22日 予約開始 現在注文可能

2015年2月10日 出荷開始


Polaroidの小型・軽量エントリーモデルpigu(ピグ)がコムストアならOCN モバイル ONE 音声対応SIMとセットで限定超特価4,980円(税込)。 | NTTコムストア [個人向け]

 

ケータイWatch 

アクティベーションせず、他のSIMカードを装着して利用することもできる。」とあるので、OCNモバイルONEに加入せず、そのまま単体で使えそうです。

goo、3Gスマホ「Polaroid pigu」と音声SIMのセットを4980円で - ケータイ Watch

 

公式プレスリリース

スマホデビューに最適!音声通話も対応! 「goo Simseller」にて、 SIMフリースマホを業界最安値4,980円で販売開始 | gooプレスリリース

 

販売は下記3箇所のECサイト限定、即日売り切れ必至?

「NTTコムストア by goo Simseller」

http://store.ntt.com/p/set/monev_pigu

「NTTコムストア by goo Simseller  楽天市場店」

http://www.rakuten.ne.jp/gold/goosimseller/polaroidpigu

「NTTコムストア by goo Simseller  Yahoo!ショッピング店」

http://store.shopping.yahoo.co.jp/goo-simseller/polaroidpigu.html

 

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Polaroid pigu 出現 - スマコト

Polaroid Cubeレビュー 第1回

アクションカメラやウェアラブルカメラという新しいカテゴリーのカメラが、広く認知されてきており、家電量販店のカメラ売り場の中で占める面積も大きくなってきました。その中でも一際目立つのは米国のベンチャー企業のGoProであり、この分野の先駆者としてソニーやPanasonicの追随を許さない状況が続いています。

 

 Woodman Labs社はこのGoProブランドのスポーツカメラ(アクションカメラ)を企画・販売するベンチャー企業であり、世界最大の電子機器製造メーカーであるFoxconn社から出資と製造の提供を受けています。同社はデジタルカメラやハンディカムの市場がスマートフォンの登場により縮退の一途をたどり、撤退や統廃合が進むデジタルカメラ市場の中で、世界的な大ヒットを飛ばしました。これにより、昨年NASDAQに上場した同社は、今ではニコンに匹敵する時価総額を誇っています。また同社のGoPro Heroシリーズは、Google傘下のNest社に約555億円で買収されたDropcam社の家庭用監視カメラと同じAmbarella社のASSPを採用、Ambarella社自身も群雄割拠のカメラ用ASSP市場の中、この2大カメラベンチャーの両方に採用される卓越した製品力により、2012年にIPOを達成しています。こうした完全な成功の方程式に従って、躍進を続けており、その商品展開は3万円のHero3を中心に、4K対応などの高価格路線になっています。ウェアラブルやIOTと騒がれる市場の中ですが、実際に販売実績を上げている会社は少なく、現時点で最も成功しているウェアラブルのメーカーと言えます。

GoPro Founder & CEO Mr. Nick Woodman

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こうした広がっているアクションカメラ市場ですが、本格的にエクストリームスポーツを楽しむユーザー層ではなく、手軽にアクションカメラを楽しみたいライトユーザー層にはHero3は少し高すぎて、大きすぎる懸念がありました。しかし低価格なアクションカメラは、性能的にトイカメラの域を脱しておらず、あまり適当な製品がありませんでした。PolaroidのアクションカメラCubeはこのGoProがカバーしない領域を狙ったよく練られた製品であり、安価で手軽でありながら、本格的な広角のフルHD動画の録画ができる製品であり、GoProと同様にFoxconnに製造委託されていることから、品質面も安心できます。

 

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Polaroid Cubeの特徴

強力な磁石により、相手が金属であれば、そこに固定して撮影が可能

防水・耐衝撃性を持ちながら、廉価なアクションカメラ

124度の広角レンズ

サイコロのような立方体の形にラバー塗装が施されており、見た目から堅牢な感じ

microSDカードスロットに挿入するメモリカードに記録する

GoProと同様に多数のマウンティングオプションが用意されている

内蔵バッテリーにより90分の連続録画が可能で、microUSBコネクタから給電すれば無限に録画可能(上書きモード)

 

 

前置きが長くなりましたが、今回はこのAmazonの平行輸入などで人気だったCubeがようやく国内正式発売されましたので、レビューします。今回は初期設定編です。

 

初期設定

まずmicroSDカードを挿入します。(最大容量の32GB品を推奨)

通常の使い方は、わずかに1個のスイッチと、1個のLEDと、ビープ音のみの非常にシンプルなユーザーインターフェースですが、使い始める前に必ず初期設定をPCかMACを使って行う必要があります。付属のmicroUSBケーブルでPC/MACと接続すると、Cubeの内蔵ストレージに格納された1つのフォルダ(DCIM)と2つのファイルが見つかります。2つのファイルのほうが、それぞれPCとMAC用の設定アプリケーションです。ここではMACのほうで説明しますが、PCもほぼ同等です。

PolaroidCube.app.zip (MAC用 解凍が必要)

PolaroidCube.exe(PC用 実行して解凍)

解凍するとPolaroidCubeというアプリが現れますので、実行してください。この時圧縮ファイルをPCやMAC側にコピーして解凍すると、下記のエラーが発生し、カメラにアクセスできません。必ずCube内で解凍と実行する必要があります。

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アプリの実行に成功すると次の画面が表示されます。

必須設定項目はライト頻度を東日本か(50Hz)、西日本(60Hz)かで 選択することで蛍光灯の影響を低減させることと、日付と時刻です。これを行わないと生成されるファイルの日付が正しくなく、室内で撮影した場合の蛍光灯の影響によるフリッカーが生じますので、必ず最初に設定しましょう。それ以外は適宜設定してください。

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操作方法

下記のように非常に直感的に操作できます。

電源オン

メインスイッチの長押しで、3回のビープ音を発生し、LEDが緑点灯します。

スチル撮影

メインスイッチの単押しで、1回のビープ音を発生し、LEDが一瞬赤になります。

動画撮影

メインスイッチの3回連続押しで、2回のビープ音を発生し、LEDが赤点滅になり、録画中を示します。単押しで、1回のビープ音を発生し、LEDが緑点灯に戻り、動画撮影が終了します。

電源オフ

メインスイッチの長押しで、2回のビープ音(ピーピッ)を発生し、電源が切れます。

撮影した画像や動画

Cube自身には再生機能は持っていないため、USBケーブルでPCやスマートフォン(OTG対応)に接続して再生します。録画される動画はフルHD(1080P)のため、古いパソコンでは再生できないものもあります。

 

豊富なマウンティングオプション

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AmazonやYahoo!ショップで購入できます。

 

 

 

公式サイト

動画を使ったわかりやすい製品説明があります。


ポラロイド アクションビデオカメラ 「Polaroid CUBE」