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freetel nico 製品仕様解説「予告編」 シーズン2

予告編

下記の発言を見てシーズン2の予告です。

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nicoとXMは5月13日に同時に発表され、発売はどちらも7月予定、価格はそれぞれ17,800円、27,800円でした。発表時点では両方共に中国のODMメーカーがインド向けに出しているXolo Opusであり、全く同じ筐体に3GモデルはBroadcom BCM23550、LTEモデルはQualcom MSM8926を搭載したもののようでした。インドXolo社ではLTEモデルは時期尚早なため発売されていませんので、3Gモデルに比べると供給や製品の完成度に不安がありました。

 

このように発表時では、3GとLTEという以外は、全く同じ外観でほぼ同じ仕様(カメラが500万か800万の違い)になっていました。XMだけにカラバリでシャンパンゴールドを用意するとされていました。これが同時に店頭にならんだり、ネットで販売された様子に、難しさを感じました。今日のSIMフリースマホの隆盛は、MVNOの格安SIMの成功に始まっています。これまで大手3大キャリアが、一般ユーザーにとっては、過剰なスピードと通信量を定額料金と端末割賦販売で囲い込んでいた市場を、実際に必要なスピードと通信量に絞ることによって、切り崩していっているモデルです。つまり狙っているターゲット層は、明らかにLTEで最速スピードを求めているのではなく、スピードはそこそこ良いので、日常生活で十分な通信量(200Kbpsに落とされない)が欲しい、どこでも使えるカバーエリアは欲しいの2点です。そのターゲット層に対して、1万円高いLTE機を薦めるのは全くの自己矛盾でした。

 

「あなたにはキャリアの提供するスピードは過剰だから、この格安SIMで十分だけど、端末はnicoより1万円高いLTEモデルのXMをお勧めします。」

 

さらに対応バンドに対しても課題があります。現在ドコモではLTEで4バンドまで対応を広げ、FOMA 3Gに匹敵するカバーエリアになっています。しかしながらグローバルモデル端末の国内販売で、例をあげると、Nexus5ではBand1(2100)とBand3(1800)の対応だけで、800/1500には対応していないため、これをLTE優先で使うと、接続性にかなり問題があります。3Gに比べて、アンテナピクトが立ちにくく、つながっても通信は出来ないという状況によく陥ります。これはAscend G6でも同じことが言えます。 ちなみに私はNexus5の設定を3G優先にして使っています。SIMはIIJであり、私の通信量では200Kbpsへ落ちることもなく、また切れることも少なく、非常に満足しています。


このためXMが仕様を全面変更し、2,000円は高くなったものの、nicoとは全く別な製品に変更した方向性は正解であると支持します。ただ3万円という価格帯が、同社を支持しているユーザー層に合っているのか、新たなユーザー層があるのかはこれからです。これでXMとnicoはなんとか一定のバランスは取れたと思っていたら、さらにnicoの変化の示唆です。アグレッシブに製品企画を展開されるのはとても良いのですが、すでに予約を取られており、発売時期を安易に延伸するのは関心できません。ユーザー不在にならない展開を望みます。私自身はnicoがどう変わるかは、また楽しみです。

 

以上予告編終わり。