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SIMフリースマートフォンについてのいろいろなコト

geanee FXC-5A製品仕様解説(予告)

イオン限定で7月4日発売 15,120円(税込 16,329円)と非常に魅力的な価格設定です。近々に詳細レポートします。

 

1. イオン専売モデル。一部店舗ではスマートフォン端末本体のみの販売も承りますとのことで、基本はBiglobe SIMをバンドルした割賦販売が中心。端末代金支払方法の24回払いはイオンカード支払限定。(購入にはイオンカードへの入会が必要)

イオンが5万台を一括発注し、オリジナルモデルとして生産することでコストを下げたとしており、Amazonや他の量販店経由での同モデルの販売はないと見られる。

 

2. 価格設定が単純で分かりやすい。

端末料金 15,120円(630円 X 24回)

通信料金 1,350円(2年間特別価格、2年目移行は1,600円)

端末とSIMは別々に購入したほうが得かもといった計算が成立しない価格設定である。

 

3. Android 4.4でありながら、本体のフラッシュメモリ容量が少ないため、microSDカードへの書込みがうまく出来るかどうかがポイント。512MB/4GBはコヴィア CP-F03aと同じで、これから販売としては少なめの最小限度搭載。

 

4. スマートフォン&モバイルEXPO春にジェネシス社ブースで展示されていたモデル。採用SOCのMT6582Mは、Polasma/Lineage/StartQ/Freetel nicoなどが採用しているMT6582のさらに廉価版で、qHDまでのパネルまでしか対応しない。

 

5. 技適の認証

電波法に基づく技術基準適合証明 201-140148

最初の「201」から登録外国適合性評価機関であるTELEFICATION B.V.が認定したものであることがわかりますが、総務省のサイトにはまだ掲載されていません。TELEFICATIONはオランダの機関ですこし珍しいのですが、面白いことに後述のFreebit PandA(e14) 2014年モデルはここで認定を受けており(2014年3月)、関連性を感じさせます。

 

電気通信事業に基づく端末機器の技術基準認定 AD14-0043201

総務省のサイトにはまだ掲載されていません。

 

6. イオンの店舗によって2通りの販売方法。

A) イオン店舗に在庫も持ち、Biglobe契約無しの単品購入(16,329円)が可能。

B) イオン店舗には在庫は持たず、予約申し込みをすると7/4に店舗で書類が発行され、それを元に自分で購入申し込みをする。現金一括購入する場合には、16,329円(税込端末代)+3,240円(BIGLOBEはじめまセット)の19,569円が必要になる。

 

7. FXC-5Aは、2つの3G回線の同時待受はできません。

 

8. ジェネシスとは、エグゼモードというトイカメラやDVDプレイヤーなどをドンキホーテなどに卸していた会社がフリービットグループに吸収された時に独立した会社で、現在は同グループとは関連はなく、電子雑貨は沢山手がけていますが、スマートフォンは今回が初めてになります。ジェネリック家電(ノーブランド低価格家電)のいわゆる「安売王」です。イオン家電事業と言えば、テレビ事業失敗で倒産したダイナコネクティブ社が思い出されます。(まだサイトに沢山情報が残ってます)

 

9. 製造メーカーがFoxconn

日経テクノロジーonline

「イオンの格安スマホ第2弾、製造はついに来たF社」

iPhone中心の日本市場を変える可能性

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140701/362168/?bpnet

「格安スマホ」で話題を呼んでいるイオンのスマートフォン。その第2弾の製造委託先は台湾Foxconn(鴻海)グループであることが、筆者が代表を務める調査会社のTMR台北科技の調べで明らかになった。

 

権威のある日経を冠するオンラインサイトで、断定的に香港FIHが製造委託先であると書かれていますが、疑わしいので調べてます。(この規模の案件で、同記事にあるようなFoxconnの関わり方は考えにくいので。)

 

FIHは鴻海の香港投資会社であったFoxconn International Holdingsが社名変更しFIH Mobileとなったもので、米InFocus社はNasdaq上場の有名LCDプロジェクターメーカーであったが、LCDプロジェクター事業が斜陽の一途となったため、大幅に事業を縮小し、現在はそのブランド名「InFocus」を再利用し、ローエンドのタブレットスマートフォンをFIHの協力のもとに販売しているもので、FIHが調達を担当しInFocusへ提供しており、全般的にローエンド路線のため、グループ外の工場から調達することも多い。これはそれほど前向きな取り組みではなく、InFocus救済目的が強い。

 

確かに鴻海がFIHを通じてApple以外のスマートフォンの生産を受注しているという情報もあるが、Xiaomi、Huaweiといった超大規模な顧客に限定したものである。

FIH 富智康

http://www.fihmb.com/services/ManufacturingandAssembly.aspx

 

2014.7.15追記

カーネルビルドバージョンのcmeから、Chi-Mei(奇美電子)製ではないかと予想した。Chi-Meiは元々はLCDメーカーであるが、Foxconnグループの傘下に入っている。Chi-Meiの中で、CMCSはスマートフォンなども比較的小規模に手がけている。ここを通じて、組立は親グループ内のFIHで行っているというのが可能性が高いと見ている。繰り返しになるが、FoxconnやFIHが直接手がける規模ではない。

 

:: Welcome to CMCS ::

 

 

10. MVNO業者が、日本通信からビッグローブ(旧NECビッグローブ)社へ変更 

イオンは第一弾で学習した欠点をうまく補整してきており、その要求には追随できなかった日本通信は本番では選ばれず、初回8,000台までの捨て石にされた格好となった。解約料が不要なので、初回のNexusユーザーもビッグローブに乗り換えられてしまう可能性がある。MVNO関連株で上げていた日本通信の行末が危ぶまれる。

日本通信が飲めなかった点

- 月額 1,560円を1,350円に下げる(2年間限定)

- 200Kbps固定ではなく、1GBまでの通信速度を14Mbpsにする

ビッグローブも本来は1,600円の通信費を250円下げて受注しており、MVNO業者に取っても消耗戦となっている。

ビッグローブで不利な点

- 1GBを越えると、最大128Kbpsで、日本通信より若干遅い

- 1GBを越えると、オプションで高速にすることができない

 

仮に第一弾のユーザーが、日本通信SIMを解約してビッグローブにする場合は、1,600円の通常料金になるそうです。 

 

 

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製品仕様

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