MediaTekのMT6582を採用したSIMフリー機種としては最後発で、最初のPolasmaから数えると5ヶ月も後に発売されたfreetel nicoですが、残念ながら各社が当初抱えていた問題の多くを、そのまま未解決で持っています。日本固有の問題はMediaTek社にフィードバックされているはずで、後発ほど有利であり、Geanee FXC-5Aなどは出荷時点でも致命的な問題はなかったほどです。MT6582はもはや枯れているモデルですが、nicoは日本語翻訳、SMS無しのSIM対応、待機電力、消費電力、デュアルSIM切換えなどの多くの点において完成度が低く、評判の悪かったStarQの出だしよりもさらに悪い状況です。早急な解決が望まれますが、時間を要するでしょう。(パズドラもできないとは.....)
国内の代表的MT6582採用機種(販売開始順)
1. Polaroid Polasma/Lineage
2. Geanee FXC-5A
3. TJC StartQ Q5001
4. freetel nico
購入された方へのとりあえずの暫定案
GPSの捕捉や起動不良などは個体不良の可能性が高いので、初期不良で速やかに新品交換又は返品するのがよいでしょう。その他の問題はデュアルSIM運用とData専用SIMで起きやすいので、下記での利用をおすすめします。実はこれはGeanee イオンスマホと同じ利用方法であり、FXC-5Aが比較的安定しているように見える理由でもあります。
1. SIMカード管理の中にある国内モードをONにし、SIM1側だけを許可する。
2. SIM1(標準サイズ)のほうに、SMS対応のSIMを搭載して使用する。
これによりデュアルSIMはできなくなりますが、セルスタンバイ問題やSIM切換え問題、待機電流などが多少は緩和されます。しかしこれはバッテリー駆動時間が短いという問題には、ほとんど効果はないので、結果として他のMT6582機に大きく遅れを取っています。
加筆修正(2014.10.1)
0926版で国内モードの挙動が変更されており、国内モード時は片側のSIMだけが選択可能で、そこで選択したSIMスロットがどちらか記憶しており、国内モードを外すと両方のSIMスロットがON、国内モードに戻すと事前に記憶されている側のSIMスロットだけがONになります。このためSIM2側だけを利用することも可能です。このモードが用意されているという意味は、nicoでは国内でW-CDMAのSIMを2枚同時に利用することは、消費電力が大きいので、推奨しないと言っていることになります。変な日本語訳の「国内モードを開き、唯一のSIMカードを使用します」というのは、「どちらか一つのSIMスロットだけを許可し、余分な待機電力を抑えます」という意味だったようです。
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freetel nicoの発売開始でようやく全機種出揃ったので更新しました。