今回は、FLEAZ POP最大の懸案事項であろう「バッテリー容量と消費電力について」だけのレポートです。
バッテリー容量
同じQualcomm製のMSM8916を搭載している、5インチスマホのVAIOスマホ(2500mAh)やgo02(2400mAh)に比べて、FLEAZ POPの1500mAhは約60%の容量であり、少ない印象は否めません。4インチというサイズと107gという軽量維持を考えると、大容量バッテリーの搭載は難しかったのでしょうが、LTEは待機時のスタンバイ電流も自然と増えるため、実際に利用できるバッテリー動作時間にやや不安があります。ちなみにPriori2 LTEに比べると約85%の容量です。
スマートフォンのバッテリー消費電力は下記の4つ状態に分類できます。
1. 携帯の待ち受けのみ
携帯モデム以外の機能は停止させ、電話の待ち受けができる状態で維持する。消費電力はほぼ「基地局の待ち受け」に必要なものだけになる。この状態ではIP電話やチャットアプリなどの待ち受けはできないし、メールもバックグランドで受信されないので、実用性は低い。
2. 限定待ち受け状態
Googleの通知機能は生かしておき、通知やメールの受信、IP電話やチャットアプリなどの受信を可能にするが、省電力化のためにBluetooth、GPS位置情報などの機能を停止した状態で、実用性はある。
3. フル待ち受け状態
BluetoothやGPS位置情報なども許可する通常の待ち受け状態
4. 日常の利用状態
待ち受け状態に加えて、実際にアプリを起動し、普通に利用する状態
1は実用性に乏しく、4は個々の利用形態に依存するので、まずは2と3の電力消費量を確認してみました。
フル待ち受け状態の測定
特に省電力化を意識せず、BluettothとGPS位置情報(高精度)はONにし、アプリはフォアグランドでは使わない(操作しない)で放置した状態です。この間にもBlutoothデバイスの検出や、位置情報を使った通知、メールの受信などは動作しています。ここではWi-Fiは停止させて、あえて4Gでの通知やメール受信を行わせています。バッテリーの消費量から、この状態で約45時間の待機が可能であることを予測表示しています。
限定待ち受け状態の測定
上記の状態から、省電力化のために、さらにBluettothとGPSを停止した状態です。BluetoothとGPSは使用する時だけにONするという、省電力を考慮した運用となります。ここでは3G/4Gは待ち受けを維持しながら、Wi-Fiで通信を行なっています。この状態ではさらに20時間延びて、約65時間(2日と17時間)の利用が可能なこと示しています。
日常の利用状態
ブラウザーの起動、Youtubeの再生、自動車でのナビなどの利用を行なった状態です。バッテリーの容量が多くないのに対し、CPUパワーは従来の3G機よりは高いため、グラフでみても急激に消費しているのがわかります。特に自動車でのナビでは、徒歩に比べて、利用時間は長くなりがちで、さらに常時画面ONになるので、高い電力消費が発生します。
まとめ
FLEAZ POPのバッテリー容量は少ないため、アプリの利用に応じてバッテリーの減少率は高いのは間違いないです。一方で待機電力はよく抑えられており、特に無駄な消費は発生していないため、待ち受け状態は十分に持ちます。セルスタンバイ問題やGSM基地局サーチなどのような異常な電力消費はありません。実利用においては、下記のような簡単な省エネ化策を心がけると、目安となる16時間(1日の2/3)程度の利用時間にはなんとか届きそうです。
とはいえ、自動車のナビでは目に見えてどんどん減っていくので、シガーアダプタやバッテリーバンクなどでの「ながら給電」は必須でしょう。
省電力策(効果の高い順)
1. LCDのバックライト輝度を抑えて使う
2. BluettothやGPSは極力停止しておく
3. Battery Docotorなどの省エネアプリで、細かく不要なアプリは切るようにする
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