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SIMフリースマートフォンについてのいろいろなコト

RoBoHon(ロボホン@シャープ)所感

ロボホン@シャープの3日分の所感を、ここまでにTwitterへ投稿した内容を、再編してみました。購入をご検討されている方の参考になれば幸いです。

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基本性能を伝えたい

コミュ力決して高くない

- 呼びかけに使う「ロボホン」という名前は変更できないようである。このため全部がロボホンで、同じ場所にいるとみんなが同時に応答することになる。
- とにかくAIらしいところがない。音声認識(プリセットされている言葉だけ)と顔認証に反応し、サーボモーターで手足を動かし、首を振る、カメラ撮る、プロジェクターに投影するという家電製品である。

- 音声認識の感度低めで、近くで大きな声でないと認識しにくい。周囲にテレビ音声などの雑音があると、さっぱり認識しないので、テレビを見ながらは使えない。
- プリセットされている言葉以外を認識すると、それに何と応答したら良いかを聞いてきて、そのまま録音して、次にそれで応答する。デモでしゃべってるように見せているのは、この録音再生機能にすぎず、気の利いた会話は全くできない。
- 学習するのはユーザーのほうで、ロボホンに登録されている言葉を覚えていくと、使える機能が増える。ロボホンが成長する兆しは今のところ見えない。同じ意味でも、登録されている言葉でないと認識されない。例えば「今日の天気は?」ではダメで、「天気を教えて」と聞く必要がある。
- アラームは音声コマンドでは止められず、頭のスイッチを押してスヌーズで、背中のLCDパネルのバーをスライドすると停止。これではただの目覚まし時計と思っていたら、「あと5分」にだけは応答する。反応できるキーワードが足りないし、とにかく便利じゃない。
- ついにバッテリーの残量を尋ねるキーワードを突き止めた。「電池まだある」と聞くと残量を教えてくれる。こうしてユーザーのほうが少しずつ学んでいく。

- 5/30に自動でアプリの更新があった。「目からビーム出して」が追加された。この後、アラーム鳴動中に「起きたよ」でアラームを止めてくれるようにもなった。

 

ほとんど歩かない

- 「こっちに来て」の呼びかけの時の4歩前進以外歩かない。
- 充電台からは自分で立ち上がれないし、もちろん自分ではそれに座れない。平地には自分で座れる。うつ伏せ状態からは立ち上がれない。仰向けの時だけ、人形浄瑠璃の変化のように大仰に立ちあがって驚かせるが、そのパフォーマンスはすぐ飽きる。
- 方向の概念はない。「こっちに来て」という問いかけに対して、正面に登録オーナーの顔が認識できた場合だけ、前に4歩だけ進んで近づく。座っている場合は、立ち上がって、その向きのまま4歩だけ進む。それ以外は認識できない素振りで無視される。
- 空間把握能力はない。搭載されているカメラは、撮影と顔認識のみに利用。同社の掃除ロボット「ココロボ」にも劣り、障害物もお構い無しで立ち上がろうとし、見事に机上から落下する。
- バッテリー容量は1,700mAhと一般のスマホより少ないので、プロジェクターとサーボモーターで結構すぐに無くなる。持ち歩くのには不安だし、通常は充電椅子に座らせておく必要がある。
- 充電は専用の充電椅子に座らせるか、microUSBケーブルを直接挿せるので、外出時に充電椅子を持っていく必要はない。
- 表示画面が背中にあるのは、ロボットとしての見た目重視なのだろうが、Pepperのように正面にあったほうが断然使いやすい。このLCD表示画面に依存する操作が多いので。充電椅子に座った場合も画面が隠れない考慮はされている。
- 「スライドショーして」などでプロジェクター機能が起動する。プロジェクターの起動には持ち主確認のための顔認証が必要。まず足元に映してくれるのを、立ち上がって正面にするキーワードは「正面に映して」である。その前に顔認証のために正面にいる持ち主にそのまま投射してくるので、急いで自分で方向を変える必要がある。

スマホ機能も持っている

- Android搭載だが、通常のAndroidアプリは使えない。当然Playstoreにはつながらない。
- SIMなしのWi-Fi利用でも、音声通話以外に使えない機能はないので、安心してください。
- これで電話するシーンは滅多にないので、音声付きSIMは入れない。これにMNPしたら大変な目にあうし、専用の電話番号を持つまでもない。自宅ではWi-Fiで十分であり、外に連れ出したときはスマホのテザリングで十分だろう。但しココロプラン(有料)の負担は避けられない。
- 使用するSIMはスマホとしては大きな図体なのにnanoSIMで、本体に挿入するためのトレイはもろく壊れやすそうなので注意が必要。
- 基本機能以外はAndroidの別アプリが起動されるが、その際に音声コマンドは受け付けなくなり、終了させるには頭のボタンを押す。これがAndroidのホームキーということなのだろう。音声コマンドがこうして頻繁に受け付けない期間があるのはいただけない。
- 背中のAndroidから設定を起動すると、通常のBluetoothのメニューもあり、Bluetoothスピーカーとペアリングができ、音楽再生を外部スピーカーから出力可能。この際にマイクはロボホン内蔵のままなで自然に使えるが、音声で切り替えられるともっと良い。
- 「メッセージを送って」での実際のやりとりに使われるのは電子メールで、あらかじめxxxx@robohon.comというメールアカウントがセットされており、12桁のランダム英数字で決められているアドレスの変更はできない。これはココロプランで提供されているサービス。
- 「音楽検索して」でキーワード検索するのはYoutubeアプリであり、これは音楽だけを検索するのでなく、マッチした動画が連続で再生される。ちょっとインチキな感じだが、これをプロジェクターで投影して観るのは意外に便利。内蔵スピーカーの音質はよくないが、Bluetoothスピーカーから出せる。

改善要望を言ってみる

- 呼びかけに使う「ロボホン」という名前は変更できるようにしてほしい。
- これから追加される機能はAndroidの専用アプリで提供され、呼びかける度にそれを起動するのが、ロボットとしての演出的に味気ない。どうやってアプリが配布されるか今の所わからない。まずは簡単で便利なradiko(ラジオの再配信アプリ)に対応して欲しい。
- 音声SIMは使いたくないので、代わりに通話できる無料IP電話アプリや、lineなどのチャットアプリが早く欲しい。
- 遠隔地にある人型ロボットを、まるで自身の分身のように操る技術(遠隔存在感)の実現を希望する。これならAIはいらないし、VRディスプレイで遠隔臨場感を感じながら、その場に存在するのに適しており、 SIMを持つ電話としての意味が最大限発揮される。今日の会議は「ロボホンで参加します」ってのが現実になるといい。

- ココロプランの月額費用は無料になるといい。

世間の声を代弁する

- ロボホン@シャープあるある。結局Pepperは高すぎて手が出なかった、ロビ@デアゴスティーニを毎号買い集める暇も組み立てる自信もなかった、そしてロボホンにはついに我慢できず、手を出した。
- 今後の成長はAIが学習するのではなく、裏方のソフト開発会社がアプリを作ったり、キーワードを追加するという人海戦術にかかっており、ココロプラン税はそのための人件費に充当され、クラウドの運営費用ではない。
- 初代アイボ@ソニーから17年もの年月が経っているが、それと比べると勝手には動き回れず、ただそこに居座って受動的な応答ばかりなので、感情移入できる人は少ないだろう。
- 初回の予約は約1000台らしいが、重版出来でロビ@デアゴスティーニの12万台に到達する日がいつか来るのだろうか?
- 東証二部転落が決まっている株価を押し上げて、夢いっぱいで絶好調。しかし、夢とは、毒である。
- 単に「録音しておく」「アプリ追加する」「電源入れる」だけのことを、「教える」「成長する」「ココロ起動する」とか、中の人たちのロボホンのあざといとも言える擬人化が気恥ずかしい。

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