本日freetel nicoが価格17,800円(税別)は据え置きで、大幅な仕様変更と、納期の延伸が発表されたので、早速レビューを行いました。一部は予想で書いている部分もありますので、予めご了承ください。今回も事前の予測通り、XMに続いて、仕様変更ではなく、調達機種自身の変更だったようです。
主な仕様の変更点は、ROM容量を4GBから8GBへ増量したことであり、これはAndroid4.4への配慮です。SOC自身も変更されているようであり、1.3Ghzというクロックから、現在最も一般的なMT6582ベースではないかと思われます。後述する外観の比較及び外形寸法図の差から判るように、全く別なモデルを調達することになったようです。これに伴いNFCの対応が削除されています。LCDはqHDからHDへ変更され、StartQ Q5001と同等になっています。StarQと類似した仕様であり、恐らくSOCもMT6582ベースのものを持って来た(この仕様が最も中国で一般的に出回っているので)と思われますが、既報の通りStarQはAndroid4.2.2でも安定していないので、nicoの4.4での出荷には一山も二山もあるでしょう。
新旧仕様比較表
項目 | freetelnico現仕様 | freetel nico新仕様 |
---|---|---|
サイズ(mm) | 143.3 x 72.8 x 8.9 | 145.5 x 72 x 8.85 |
重量(g) | 140 | 約140g |
プロセッサー | BCM23550 1.2Ghz | MT6582 1.3Ghz(予想) |
W-CDMA帯域 | 2100/800/1900Mhz | 2100/800Mhz |
GSM帯域 | 850/900/1800/1900Mhz | 850/900/1800/1900Mhz |
バッテリー容量(mAh) | 2000 | 2000 |
OS | Android 4.4 | Android 4.4 |
ディスプレイ | 5.0インチ 960x540 | 5.0インチ 1280x720(OGS) |
ROM容量 | 4GB | 8GB |
RAM容量 | 1GB | 1GB |
背面カメラ | 5.0Mpix FF | 8.0Mpix FF |
前面カメラ | 0.3Mpix VGA | 2.0Mpix |
Bluetooth | Version 4.0 | Version 4.0 |
GPS | A-GPS対応 | 対応(A-GPSは?) |
Wi-Fi | IEEE802.11 b/g/n | IEEE802.11 b/g/n |
カードスロット | microSDカード x1 | microSDカード x1 |
3G SIMスロット | 標準SIM x2 | 標準SIM x1 microSIM x1 |
USBクライアント | microUSB端子 x1 | microUSB端子 x1 |
ヘッドフォン端子 | イヤホンマイク端子 x1 | イヤホンマイク端子 x1 |
NFC | 搭載 Androidビーム対応 | 無し |
外観の差異
左が現仕様で、右が新仕様の外観となる。カメラ、フラッシュと近接センサーの位置、スピーカーの形状など大きく変っており、全く別な製品であることがわかります。
前面画像
背面画像
発売時期
発売決定「 9月上旬」だそうです。これまで7月下旬発売で予約を取っていた下記は、実は発売は決定していなかったと言うのでしょうか。5月に発表した商品が、XMに続いて、発売直前の1ヶ月前にご破算になり、全く別な商品が紹介され、ここから2.5ヶ月先の発売予定になりました。いつ方針が変更されたかは不明ですが、すでに予約をしていた方への配慮、これから技適などを手配して9月初旬に発売できるのか、そもそもまた9月の直前にこうした機種変更や、さらなる納期の延伸はないのかなどに疑問を感じます。
総括
お気づきだと思いますが、フリーテルは小売店であり、メーカーではありません。オーナー社長のセンスで仕入れたものを陳列・販売している店舗です。店舗には品揃えが必要であり、フルラインアップ化と称して商品の陳列を行っています。しかしどれもすぐに出荷できるものではありません。少し考えてみると判りますが、スマホ3機種、ガラケー、モバイルルーター、タブレット端末を同時に開発したら、一体どれだけの人的リソースと開発費がかかるでしょうか。それは日本の大手メーカーでさえ、不可能な物量です。マンションの一室で営むベンチャーができることでは到底ありません。無理にメーカーの体を取ろうとするから、どこまで行っても苦しいのでしょう。本当に開発していたら、こんな短いスパンで、ここまでの仕様を変更することは不可能です。機敏な小売店で良いではないかと思います。見所のある商品を技適を取って、保守サポートをつけて販売することには一定の需要があるはずですから。
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