日本向け製品でありながら、なぜか彼方のバルセロナ、MWC(Mobile World Congress)で発表されたpriori2 LTEとNinjaという名のWindows Phoneですが、どちらもさほど盛り上がっていないので、簡単にまとめておきます。priori2 LTEは、明日からAmazonで発売だそうなので、注文してみましたが、ZTE Blade Vec 4Gと同等の19,224円(税込)という高めの値付けなので、priori2ほどの注目が集まるのか疑問です。
priori2 LTE
開発と製造は中国のCoShip(BVC)です。BVCとCoShipは下のように同一の会社です。(CES2015の同社ブース)
ベースモデルは噂通り、今年のCESで展示されていたBVCのL08です。これは同じ筐体でMediaTekのMT6582を搭載する3Gバージョンと、Qualcomm MSM8916のマザーボードに変更したL08とがあり、さらにWindows 8.1とAndroid 4.4に対応し、ODM毎に仕様を変えています。L08はMSM8916のリファレンス通りの標準的なスペックです。CoShip側で20色のカバーを用意しており、それ以上はfreetelが独自に塗装しているようです。今回は価格的に高いのに、使われている部品はpriori2と共通で、バッテリー容量も大きくない(1700mAh)です。
BVC L8の仕様
priori2 LTEは、L8ベースモデルからLTEの対応バンドをB1/3/19、W-CDMAをB1/6/19に対応に変更したものです。
L08の外観
特徴的なフラッシュライト
BVCの製品サイト
ninja Windows Phone 8.1
英KAZAM製からODM供給を受けているという記事がありますが、KAZAM社は元HTCの社員が英国で創業したスマホの販売会社なので、英国の販社からわざわざ供給を受ける理由はなく、CoShipがKAZAMにも製品供給している関係からも、同様にCoShip製の5インチWindows 8.1モデルを、英国ではKAZAM、日本ではfreetelが名前をつけて販売するという普通のODMと思われます。これをSAMURAIプロジェクトと称して、日本で組み立てを行い、海外への販路を探っているというのは荒唐無稽と思わざるをえない計画です。
まとめ
当初はfreetelはコンシューマー向けのスマホベンチャーで、稚拙ながらSNSを駆使しユーザーとの接点を持つなど面白い会社でしたが、海外の展示会で甲冑を飾り、漆塗りのカバーを展示したり、法人向けにWindows Phoneに傾倒したりと、どんどん日本のコアユーザーからは離れていくばかりです。